四畳半出版社


2005年1月15日 初版発行
本谷裕二 著
「四畳半出版社で稼ごう!」

四六判 224ページ 定価1470円(本体1400円+税5%)
ISBN4-900561-09-6 C2034 \1400E





「四畳半出版社を創って、次の人生を」

 「四畳半出版社の創り方の講演会」を、お受けいたします。
 2007年11月10日に、児玉進さん主管の東京ライターズバンクの主催の「四畳半出版社の進め」というセミナーで講演をさせていただきました。
 以下が、そのときの写真です。
 また、レジュメも写真の下にアップしてあります。
 25年のキャリアをもって、本の作り方についてお話をいたしました。
 ご興味のある方は、ご連絡いただければ、お打ち合わせさせていただきます。


四畳半出版社のセミナーの様子です


四畳半出版社のセミナーの様子です


四畳半出版社のセミナーの様子です


四畳半出版社のセミナーの様子です


四畳半出版社のセミナーの様子です


四畳半出版社のセミナーの様子です




■『四畳半出版社の勧め!
  50万円の資金があれば、一冊当てて、1億円も夢ではない!』

 ようこそ出版の世界へ。

 出版の世界は、なんとなくカッコいいようにも見えますが、わたしたち出版人の間では、酒の席では「やくざな商売」やなとか、「水商売でんがな」とよく言っているものです。
 なにゆえかというと、やはり一発当てればビルが建つという夢を求めているためで、そのおかげで貧乏生活をしているからです。
 貧乏な生活をし、本を読んでいるゆえに、インテリぽく見えるのでしょうが、実はギャンブラーなのです。
 ハリーポッターのような本を一冊見つければ、翻訳するだけで、海外に別荘地をもてたりもするのです。

 しかし、脳内革命の著者は、新宿住友ビルにワンフローワーを借り切って、オフィスにしたようですが、失敗し、無一文になったようです。出版社のサンマーク出版は、結局脳内革命で利益を上げた時期もありましたが、最終的に赤字になったといいます。
 出版は、本当に見極めがたいへんです。
 売れているときは、追加追加といって注文が入り、増刷に増刷を繰り返していくわけです。すると、突然返品の山が戻ってきて、倉庫に入りきらずに裁断屋さんのところに直行ということになり、あとで届くのは印刷費の請求書です。
 これで赤字になり、倒産するところもあるわけです。
 イデア出版局も似たようなことがありましたが、小心者のわたしは増刷を途中でやめ、まだ20000部の追加注文があったのですが、30000部を売って打ち切りました。
 うまくすれば、100000万部は売れたといわれましたが、こんなものだろうと思っています。
 とにかく当たれば、それなりの売上は期待できます。
 しかし、そうは甘くありません。多くの出版社の編集者は、新宿のゴールデン街のバーで、安酒を飲んで、次の企画を考えているものです。

 ただ、そのような生活も悪くはありません。
 ありがたいことに、編集者の肩書きがあれば、どなたにでも会うことが可能なのです。ただし、会うことができても、知識不足のまま会っていれば、テーブルを同じにすることは辛くてできません。
 やはり普段から、本を読み情報を集め、広い知識を持つことと、できれば専門知識をひとつでも持つことです。
 そのためには1冊本を書いておくことが、お勧めです。本を書いておけば、一目おかれるものです。

■50万円の用途

・印刷費:38万円(約300部)
・デザイン料:3万円
・情報収集量(資料代):3万円
・プリント用紙&インク代:1万円
・営業費:5万円

 事務所経費や人件費などは、持ち出しです。経費のメインは、印刷費です。値引きなどできる金額ではありません。
 自分で原稿を書き、編集をして営業もするという金額です。
 早く一発あてたいものです。


■四畳半出版社のハードとソフトの設備

・机
・電話回線(インターネット接続)
・留守番電話
・ファックス(コピー機能+スキャナー機能)
・携帯電話
・キャビネ
・本棚
・漢和辞典
・国語辞典(広辞苑)
・英和辞書など各種
・ラジオ
・テレビ
・金ジャク
・物差し
・ホームページ
・メールアドレス
・筆記具
・カッターボード ・カッター
・電卓
・ルーペ
・デジタルカメラ
・ICレコーダー
・パソコン2台
・Microsoft Office(Word、EXCELなど)
・Wzエディター(文章書きソフト)
・NextFTP(ホームページのデータアップロードソフト)
・Adobe Acrobat Professional(アクロバットファイルの作成ソフト)
・Paint Shop Pro(画像処理ソフト)
・Roxio CD & DVD(CD&DVD書き込みソフト)
・Rec Play(音処理ソフト)
・Beckey!(メールソフト)
・Lhaz(圧縮解凍ソフト)

●取材道具一式
 取材用の道具をご紹介しておきます。
・三色ボールペン2本
・大学ノート
・ICレコーダー
 補助のカセットレコーダー
 替えのテープ
・デジタルカメラ
 一眼レフカメラ
 フィルム一体カメラ
・電池(ICレコーダー用とカセット用とカメラ用)
 以上があれば、取材することが可能です。
 フィルム一体カメラがあれば、バイク便で新聞社に写真を送るのに、処理しやすいのです。


■出版社としての準備

●ホームページの作成
 やはりホームページは、作っておく必要があります。
 四畳半出版社としての連絡先や、どのような出版物をおこなっているかなど、会社案内はぜひ公開しておきたいものです。

●ISBNコードの取得
 ISBNコードは下記の連絡先に電話をかけ、問い合わせされるといいです。
 ただし、積極的に販売しているものではないということで、出版社を立ち上げたいのですがと、素直に質問されると、いろいろ詳しく教えてもらえると思います。

▼日本図書コード管理センター
〒162-0828
東京都新宿区袋町6
日本出版クラブ会館2F
TEL 03-3267-2301
FAX 03-3267-2304

 問い合わせをすると、「ISBN関係書類」のファイルを送ってくれます。
 値段は、2100円だったと思います。

●倉庫について
 本を保存する倉庫もほしいところですが、だいたい倉庫を持っているとよけいな経費がかかり、つぶれてしまう出版社が多いです。
 トランクルームならいいかとも考えがちですが、あっという間に部屋がいっぱいになり、もっと大きな倉庫がほしくなるものです。
 で、大概の出版社は、資金繰りに困り倒産してしまうところが多いです。
 倉庫は、当面持たないでやっていくことを考えたほうがいいでしょう。

●銀行口座と郵便振替
 四畳半出版社を開設する場合、まず銀行口座と郵便振替口座を作っておきましょう。
 個人名で作ってもいいですが、社名を作りその名前で口座を持てば、少なからず社会的に認められるようになっていきます。


■本の企画作り

 とにかくアンテナを常に各方面に張っておく必要があります。
 新聞やラジオは、情報源として欠くことができません。
 大手書店めぐりも大切な仕事です。図書館も新聞や雑誌を読むには、ありがたい場所です。

▼情報収集場所
・書店:最近の出版傾向をつかむ
・図書館:新聞と雑誌の情報をえることができる
・古本屋:埋もれた企画の再発見場所
・ブックオフ:最近の売れ筋本がある場所
・ビッグサイトなどで開催されるイベント会場:流行をつかむことができる
・大手デパート:女性の動向がつかめる
・山の手一周:ファッション傾向や人気グッズがわかる
・居酒屋:妙な話題が手にはいる
・フリーマーケット:老若男女の多くの方が利用していますので、市場調査には捨てがたいです


●情報は、メモとして確実にとる。
 企画を考える場合も原稿を書く場合も、メモは最重要作業です。
 メモを取るときは、手帳や大学ノートがいいのですが、なかなかいつも持って歩くことはできません。
 わたしは、ふたつのメモ用紙を持っています。
 ひとつは、子どもの要らなくなったノートを切った紙切れです。だいたい5枚ほど持っています。
 もうひとつは、文庫本か新書本です。手帳もいいのですが、後ろポケットに入れると、手帳の角が曲がり、ボロボロになってしまうのです。
 それに対し文庫本や新書本は、とても便利にメモ帳代わりになってくれます。
 メモ帳としては、印刷文字のあいたところを利用するのです。古本屋で、文庫や新書を買うと100円ほどですから、手帳よりも安く、しかもあいた時間には読書もできるので、非常に重宝できるメモ帳になります。
 とはいえ、書く紙がない場合は、新聞でもお店でくれる包装紙でも、居酒屋であればお箸の袋でも、メモは書くことができます。紙にはおそらく困ることがないでしょう。

 一番大切なのは、ペンです。
 これがないと、どうしようもありません。わたしは、3色か4色のボールペンを使っています。
 以前は、赤の万年筆を使っていたのですが、3本ほどなくしてしまい、紛失しても損害の少ないボールペンにしたわけです。
 しかし、スーツを着るときなどは、赤の万年筆を持って出かけます。
 赤のインクは、文庫や新書、新聞に書き込んでも文字が沈まずに読むことができるのです。トイレの中でトイレットペーパーにもメモができるので、なかなか使い勝手がいいです。  万年筆を購入する場合は、万年筆専門店で購入されるといいです。デパートやその辺の文房具店では、書き味のいいものはありません。
 ちなみにわたしは、神田の「金ペン堂」というお店で購入しています。1本1万円で中太というと、いいものをいつも買っています。
 ポケットのないTシャツなどを着たときには、パーカーのスイングというボールペンを利用しています。首から紐でぶら下げるボールペンで、1000円で売っていたと思います。

 とはいえ、道具がそろっているだけでは、企画はできません。常にメモする癖をつけておきたいものです。
 最近はほとんどの方は、携帯電話をお持ちです。そこで、携帯電話のメモ機能というものを利用するのもいいと思います。
 また、自分の四畳半出版社の事務所の固定電話の留守録に録音しておくのもいいでしょう。
 メモは最初は、大したことがないことばかりだったりしますが、そのうち、いい企画をひきよせてくれます。
 根気よくやり続けることです。

●メモはパソコンにデータベース化する
 わたしが使っているデータベースは、25年以上も前から使っているものです。なぜこんなに古いデータベースが今でも使えるかというと、データベースを作っているソフトが、エディタだからです。
 MicrosoftのデータベースソフトのAccessでつくるのもいいですが、ソフトを使いこなすまで時間がかかり、しかもフィールドというセルをいくつか用意しておかないと、データベースの全体像を作り上げるには厄介なソフトとなっています。
 それでもなんとかデータベース専用のソフトでデータを作っても、毎日使っていないとすぐに操作方法は忘れてしまいます。しかもデータベースソフトは、バージョンアップしていきます。
 そのたびにインストールしていては、お金はかかりますし、操作方法を再度勉強しなくてはいけません。
 25年前から使っているデータベース用のソフトはエディタといいましたが、当時はVZエディタという名前のソフトでした。
 その後Windowsがでてきたので、WZエディタという名前に変わりました。機能はアップしていますが、再勉強するほど難しいソフトではないので、すぐに利用できましたし、25年前からのデータベースのファイルは、そのまま変更もなく利用することができています。
 データベースというものは、データを蓄積し、必要なときに検索して、利用するものです。ということは、データを書きこむ機能と検索する機能があれば、十分なのです。
 エディタはそれを完全に網羅しています。
 Wordでも実は、データベースを構築することができます。しかし、データの蓄積と検索能力は、スピードにおいてWordはエディタより劣ります。
 Wordは、文章を人に見せるためのソフトです。
 ページレイアウトや印刷機能は充実しています。それに対し、エディタはワープロソフトとは違って、文章を書くだけに特化した機能が充実しています。本来エディタは、コンピュータのプログラマが、プログラムを作成するときに使用したソフトなのです。
 ですから作成したデータを読んでもらう相手は、機械なのです。
 機械に向かって見た目のきれいな文章は不要なのです。文字データだけがあればいいのです。
 このエディタを使うと、文章を書くにはとても早く、楽に書くことができます。
 しかもテキストファイルとして作成しますので、どのワープロソフトでも再利用することができます。
 一太郎でもWordでも、どんなメールソフトでも利用することができます。しかもテキストファイルなので、とても軽いのです。軽い分、検索するスピードが早いのです。
 パソコンで立ち上げるときも早いですから、メモをすぐに書き込むことができます。

 メモを書きこむときのポイントとしては、1データを1行で書き込むことです。
 データの書き足していく順番などは、気にすることはありません。
 メモは、とにかく書き足していけば、データベース化することができます。一度試してみてください。


■出版営業

 出版するにあたっては、「取次営業」や「書店営業」「直販営業」などをおこなっておく必要があります。
 取次は、四畳半出版社の場合は、地方・小出版流通センターとの打ち合わせになります。
 いま編集している本の企画書と、目次、読者対象などのデータを携えて、挨拶に行きます。
 発行予定日を伝え、書店向けのパンフレットの納品日を打ち合わせします。書店向けのパンフレットは、発行日の約1ヵ月半前に届けるようにします。

 書店営業としては、書店員の方に次回発行する本のパンフレットを持って挨拶に行きます。
 地方・小出版流通センターの場合は、注文をとることはできませんので、挨拶と情報収集になります。
 新聞などに広告を打つことがあれば、その情報もお知らせします。書評にでもでたら、即刻その新聞や雑誌の切抜き(コピー)をもって、挨拶に行き、読者からの問い合わせにうまく対応してもらうようお願いするといいでしょう。

●謹呈本の発送
 新聞、雑誌などの書評担当者に本を送ります。
 本を出版したら、自分で都内の書店を歩き、100冊ほど主要書店で自分の本を買うのです。
 お金はかかるのですが、本を動かすことができるのです。本が動けば、書店の方はいい場所においてくれます。
 在庫が減れば追加注文をだします。追加が各書店から繰れば、流通は、出版社に追加注文をしてきます。結局自分の四畳半出版社にくるわけです。
 無駄なような作業ですが、これが売れる空気を作っていくのです。
 買ってきいた本は、謹呈本として各新聞社や雑誌社に送るのです。新品の本を送るよりは、なんとなくリサイクルしている感じで、気が楽になります。
 1週間で追加の注文がきたら、かなり売れ行きがいい本になります。書店の方もかげながら販売努力をしてくれているからです。
 動かない本には手を貸してくれません。
 勢いがつけば、あとはそれなりに自然と売れてくものです。

 こんなやり方をして、結局5刷りまでいった本があります。その本は30000部売れました。
●書店営業
 書店向けのパンフレットをもって、フロアーの責任者や担当者と話しをしたいものです。
 ただし、大手の有名書店の場合は、歯車的店員の方が多く、会話がさほどできない場合があります。
 そうならないように、お百度を踏むことが必要だと思います。

●直販営業
 まとめ買いができる可能性のある本の場合、値引きや特別サービスなどを考え、営業展開を考えたいものです。
 直販営業は、一番利益率の高いところです。なんとか知恵を出していきたいものです。

●出版後、半年間に集中営業を
 本の種類にもよりますが、先ず、半年が勝負と思ってください。半年以上たつと、営業努力がさほど効かなくなります。

●本を1冊、とにかく出版してください
 本を出しているか出さないでいるかでは、出版社やほかの編集者の態度は180度違います。
 それは、原稿を208ページ、本当に書けるのかとか、書いた本がどのくらい売れたのかとか、出版業界のことをどの程度知っているのかとか、初心者相手としてではなく、対等に話せるかどうか、気になるからです。業界のことや編集技術を知らなくても、本を出版していれば、説明しなくてはいけないのかなと、安心感があるものなのです。

 新人を見つけるのも編集者の仕事です。
 しかしそれは、小説家です。ルポとか取材記者の場合は、新人を捜すことはありません。手馴れた記者を見つけ、依頼するだけです。
 しかも扱いやすく、融通のきく記者であればそれだけでいいのです。
 ただし、取材内容の目のつけどころが大きく記事の内容を左右します。ここが付け入るところです。
 そのためには1冊、単行本を出しておく必要があります。1冊さえ出しておけば、その実績を持って、2冊目のハードルは低くなっています。


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